教育テレビ 子供の頃の事 大人になるとは
夕方になるとちょうど夕飯の支度があるのでそんな時は教育テレビ、いわゆるEテレに子守を頼ってしまう。
そのEテレ、自分が子供の時ぶりに見たが
不思議と子供を惹きつける映像、
そして大人もすぐに覚えてしまう歌ばかり。
あれは大人が作ってるはずの番組なのにどうしてそこまで子供を惹きつけるのか…
親でさえ我が子が今なに考えてるのか、なぜ泣いてるのか不明な時があるのに対して
Eテレは、見事に泣き止ませて子の目線を釘付けにする。
毎日同じ体操の繰り返しなのに、
毎日釘付けになる。
子供のメカニズムとかをしっかり研究して番組作りをされてるとは思うが本当に心からすごいと思うし、助かっている。
息子は、乳幼児向けのいないないばあという番組と、幼児向けのおかあさんといっしょがお気に入りである。
そのあとは、みいつけた!という幼稚園高学年くらいの番組になり、次は小学生低学年向け〜と時間帯が遅くなるにつれて対象年齢が上がっていく。
みいつけた!までは少しは興味を持つが、
それ以降の番組はそこまで集中がなくなり徐々にEテレを見なくなる。
対象年齢通りに釘付けにするなんて!!
すごい!!!
私は子供の頃、
大人ってなんで分からないんだろう?
大人ってなんでこんなこともめんどくさがるんだろう?
大人ってなんですぐ疲れちゃうの?
大人に対するなぜ?が多かった。
そして、子供らしい宝物とか思うこと、考えること、
絶対に一生この気持ちを忘れない!
と誓っていた。
そう、
大人にはわからない子供の気持ちを
忘れないと決めたのは覚えてる。
でも、どうしても今、決めた内容、
その子供の気持ちってものが思い出せない。
宝物がどんなものだったのか、なにを考えていたのか、本当に思い出せない。
あの時は大人になっても忘れないと誓ったのに、どうして忘れてしまったのだろう…
他の大人が全員忘れてることも、私はその人達とは違うから絶対に覚えている。
と、自信満々であったが、
私も忘れてしまった大人とまんまと同じになってしまった。
これが大人ってものなのか??
高校生の頃、現代社会の授業で
先生が
大人になるっていつのこと?
という議題でアンケートを取った。
それぞれ配られた小さい紙に匿名で回答を書いて集められ先生が一枚一枚読み上げた。
社会人になったら
一人暮らしを始めたら
20歳を過ぎたら
結婚したら
子供が産まれたら
いろいろな回答が全員分読まれた。
だけど、私の回答だけ読んでもらえなかった。
私の回答は、
自分の親が亡くなった時
と書いたから。
その時は深い意味は考えてなかったんだけど、
今考えたら不謹慎だったなぁとも思う。
(もしかしたら高校生時点で親が亡くなってる子がいるかもしれない。大人な先生はそういう子を配慮したんだろう…)
親とは一番の頼れる存在である。
その親が亡くなった時、初めて一人前、大人になるんじゃないだろうか。と思った。
そう思ったのは、祖母の葬儀の時である。
小学生の時に亡くなった祖母の葬儀の時に私の父親はすごく強く見えた。
自分のお母さんが亡くなったのに、この葬儀を取り仕切って、親戚をまとめ、参列者に挨拶し私達家族にも普段と変わらずに接して来る。
おばあちゃん寂しいよーとえんえんと泣きじゃくる私達娘を慰めていた。
涙ぐむ親戚を、目の前にしても父親は涙を流さなかった。
実の母が亡くなったのに、絶対に泣かなかった。
お父さんは悲しくないの?と聞いてしまうほど。
そういえば、父の涙は一度も見たことはない。。
とにかくこの葬儀の日の父の様子を、
この姿を見て、私は、これが本当の大人なんだって思った。
その印象が強すぎて、そんな事を書いたのだろう。
なぜ先生が読んでくれなかったのかその時は分からなかったけど…今はまぁわかる。
私は現在成人もとっくに迎え、社会人にもなり、会社に入って自分で稼いで、結婚し、子供もいる。大人になった。
それでも困った時は、実家の父母に甘える。
でもそれって真の大人なんだろうか?
親に甘えてるうちはやっぱり何があってもまだ子供なのではないか?
いや、でも心の拠り所、頼れる場所があるのは別に悪いことではないし、それをするから大人ではないってわけではない。
でも父母が亡くなったらなんて考えられない…
それは今は考えなくていい。
まだある面では私は子供ではあるから…
話が逸れまくったが、
大人が作り出す教育テレビを釘付けになる子供を見て、
子供の頃の気持ちを思い出せない自分がいたことに気づいた。
でも自分はまだ大人になりきれてない。
一体いつ真の大人になるんだろう。
という事が言いたかったわけです。
さっきの私の説だと親が亡くなってからだけど…
それならずっと子供でいいや!
あえて、いってしまえば、大人初段かな?!
父と母は立派な大人に見えるけど
もしかしたら、父と母もまだ大人5段くらいなのも。
いつ大人になるかは分からないけど、子供から見て子供の気持ちに理解のある大人でありたい。